今回は、特別展 靉日荘一〇〇年 大正時代ー保田を愛した歌人や画家たち、房総から聞こえる鑿音 木彫家 長谷川昻の記憶などイベント情報をご紹介しています。
※誌面プレビューが表示されない場合は、こちらからご覧ください。(flipHTML5サイト)
*548号掲載
最近のトピック記事/特集
- 特別展 靉日荘一〇〇年 大正時代ー保田を愛した歌人や画家たち
- 房総から聞こえる鑿音 木彫家 長谷川昻の記憶
- 苔玉教室
- 復活!風雲ジャズライブ
- 新・地区展「館山―城と湊のまち―」
- スペインタイル絵付け工房 リベーラ スペインタイル作品展
- 第6回あわぶっく市
- 全国アマモサミット2022 in たてやま
- コーヒーを飲んでウガンダ支援
- きれいな海の絵と写真コンテスト作品募集
- 第4回たてやまラテンフェスティバル ブラジル音楽編
- ヴァイオリン・チェロ・ピアノ トリオコンサート
- 鋸山ガイド育成事業 一期生募集
- 丸木位里・俊の「原爆の図」移動展示会
- ハッピーみゅーじっく! & 第10回おとのえきコンサート
- 収蔵資料展 「里見家断絶とその後の安房の人々」
- 敬老の日にオリジナルうちわを贈ろう!
- 週末カフェ Vol.1 ギャラリー&カフェ「船形倉庫」
- 安房ウルトラシャルソン
- コーステアリング体験
開催中・近日開催予定のイベント
- 靉日荘での石原純・原阿佐緒
- 歌集「靉日」石原純
- 9時〜17時、月曜休館
明治から大正にかけて多くの文化人が避暑や保養の地として訪れた保田には、「靉日荘」(あいじつそう)があった。日本にアインシュタインを招いた理論物理学者で歌人の石原純と、アララギ派の女流歌人の原阿佐緒が、道ならぬ恋のセンセーションから世間の目を逃れ、保田の地に建てた住居である。二人が靉日荘で新しい生活を始めると、彼らを慕う芸術家が集い、保田はいつしか文化を生み出す地域として世に知られるようになった。
さらに、石原と原の地域での功績には、安房美術会の設立がある。出版人の中村有楽、歌人の古泉千樫らとともに創設。保田に移り住み創作活動に専念した画家の金森南耕や山内多門も集まった。
昨年、靉日荘の竣工からちょうど100年を迎え、企画されたのが今回の特別展。靉日荘を通じた芸術家の交流を軸に、地元に多数残る石原・原・金森・山内らの絵画や書籍、短冊、色紙など広範囲にわたる作品や手記が初公開される。そして明治末から大正にかけて活躍した保田ゆかりの画家・鰭崎英朋らの作品も加え、大正時代の保田の文化を振り返る。
*548号掲載
- 長谷川昻氏
- 10時〜17時、火曜休館(祝日の場合は翌日、ゴールデンウィークは開館)
長谷川昻氏は鴨川市粟斗出身の彫刻家で、魚見塚展望台の女神像「暁風」や、東京湾観音の原型を制作したことでも知られる。青年時代に高村光雲に認められ、独自の木彫表現「鉈彫り」を確立。その温もりの心を刻む造形は「現代の円空」と称された。サイゴン国際美術展や日本木彫会展、文展・日展等への出展で活躍し、2012年に102歳で逝去するまで鑿音を響かせた。
今回の展示では「アトリエの記憶」「祈りの形」「無垢の造形」をテーマに3ブースに分け、鴨川市教育委員会・君津市教育委員会所蔵の作品に加え、アトリエに遺された道具やエスキース(習作・原型)も公開される。
作品理解の手がかりとなるエスキースも展示されることで、作者の発想・構想を垣間見ることができる展示内容となっている。造形手法が3Dデジタル技術に移りゆく今だからこそ、鑿を叩き続けた同氏の「生」の作品に迫ってみては。
*548号掲載