特別展 靉日荘一〇〇年 大正時代ー保田を愛した歌人や画家たち
- 9時〜17時、月曜休館
明治から大正にかけて多くの文化人が避暑や保養の地として訪れた保田には、「靉日荘」(あいじつそう)があった。日本にアインシュタインを招いた理論物理学者で歌人の石原純と、アララギ派の女流歌人の原阿佐緒が、道ならぬ恋のセンセーションから世間の目を逃れ、保田の地に建てた住居である。二人が靉日荘で新しい生活を始めると、彼らを慕う芸術家が集い、保田はいつしか文化を生み出す地域として世に知られるようになった。
さらに、石原と原の地域での功績には、安房美術会の設立がある。出版人の中村有楽、歌人の古泉千樫らとともに創設。保田に移り住み創作活動に専念した画家の金森南耕や山内多門も集まった。
昨年、靉日荘の竣工からちょうど100年を迎え、企画されたのが今回の特別展。靉日荘を通じた芸術家の交流を軸に、地元に多数残る石原・原・金森・山内らの絵画や書籍、短冊、色紙など広範囲にわたる作品や手記が初公開される。そして明治末から大正にかけて活躍した保田ゆかりの画家・鰭崎英朋らの作品も加え、大正時代の保田の文化を振り返る。
*548号掲載
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