写真とインタビューで綴られた移住物語 新井克英●写真+ルポ 『南房総に移住した人たち 辿りの道』
写るのは庭先での家族、リビングで居住まいを正すご夫妻であったり、あるいは部屋でくつろぐ女性……共通するのはIターン、Uターンで南房総に移住し暮らす人たち。あわせて50人の写真を撮り、インタビューを試み、3年かけてこの本をまとめあげたのは写真家の新井克英さん。自身も13年前に旧丸山町に移住、現在は館山市大神宮に住む。この企画を思い立ったのは、東日本大震災と福島第一原発事故。「日本で生活する者にとって、意識せざるを得ない、重くのしかかっている課題のはずで、それが一般生活にどう影響しているのかを知りたいと思った」とあとがきに綴る。
インタビューを重ねるうちに、「震災の影響は思ったほど個々の人の意識になかった」。それぞれの生活が優先され、「もっとバラエティに富み複雑だった。それはたぶん価値観の多様性が生き方の多様性とパラレルに噛み合っている証しではないかと思う」。
見開き1ページが写真、もう1ページが文章という形で構成され、それぞれの南房総での暮らしや思いが語られている。ニュートラルな視点を持つ移住者が、この地でとらえた南房総・安房もあぶり出される。
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問い合わせ/新井克英
電話/0470-28-1699
*428号掲載
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