「今年はバラが咲き始めるのが少し遅かったですね。ようやく、満開になりました。これから6月中旬までが、いちばんの見頃です」と話すのは、らん花園のオーナー・四野宮斉さん。
鴨川市広場の住宅地と田んぼが隣接するあたりにあるガーデンカフェの「らん花園」は、もともと四野宮さんが花栽培に取り組んでいた畑だった。約800坪ほどのこの場所を、バラを中心にしたイングリッシュガーデンにしようと庭造りに取り組み始めたのが10年ほど前。シンボルツリーになっているケヤキは植木としては大木の部類。君津の山から掘り出したものを業者に頼んで運んでもらったそうだ。「ここは風あたりが強い場所なので、台風で一度倒れたこともありました……」。そんな苦労を重ねながら、コツコツとつくりあげてきたのがこの庭園だ。
現在植えられているバラは約140種類、250本前後。大輪や修景バラ、つるバラなどを組み合わせ、パーゴラにからませたり、建物にはわせたりと、自然な感じで数々のバラが咲き誇っている。庭を歩けば、風に揺られほんのり甘いバラの香りがただよってくる。
晴れた日にはデッキで贅沢なひととき こうした見事な庭園を持つカフェ・レストランは、県内でも珍しく、南房総では唯一ともいえる貴重なお宝スポット。「観光に訪れた方で、ガーデニングや花の好きな方がよく見えます。地元の方でもまだ知らない人が多いですね。まだまだ、宣伝が足りないのかな。10年かかってようやくここまできました。地元の人にもぜひ気軽に立ち寄って欲しいですね」。
建物も手造り風の味わいのあるもので、一枚板を使ったテーブルも四野宮さんの手作り作品。つるバラにおおわれたガラス窓からの眺めは、まるで絵画のようにも見える。天気のいい日は、外のデッキでお茶をしたり、食事を楽しめば、何とも贅沢な時間がすごせる。ぜひ、お仲間で誘い合わせて、バラの季節を楽しみにでかけてみては。
※カフェ・レストランのため庭園見学だけの入場はできません。
ガーデンカフェ らん花園
問い合せ先/鴨川市広場1238
TEL/04・7093・0158
営業時間 11時〜17時 定休日:火曜日(6月13日までは無休) |