CLIP南房総生活情報誌「クリップ」南房総生活情報誌「クリップ」

緑のストライプ。
みんなでこいで。
〈掲載日:2010年06月26日〉No.259
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南房総ヒットメーカー
「館山メンチ」
館山銀座通りにある相川商店
館山銀座通りにある相川商店

館山メンチを開発した相川和大さん
館山メンチを開発した相川和大さん

これが大評判の「館山メンチ」 1個150円
これが大評判の「館山メンチ」
1個150円

 館山市北条の相川商店は今年創業90周年を迎える老舗精肉店。今、その相川商店発の「館山メンチ」がブームを呼んでいる。売り出したのは四代目・相川和大さん。
 「南房総には肉の特産品がないな。何か、できないかな、と思ったのが始まりです」と話す和大さんが、東京の老舗すき焼き店で精肉部門も持つ「今半」で修行し、家業を手伝うために戻ってきたのは2年ほど前。「まず、肉の仕入れ先、卸し先に奔走しました。南房総地域を走り回っているうちに、観光客がこれだけ来ていて『肉の名産品』が無いのが気になり、それならやってみよう、と」。お店でイチバン人気の「メンチ」を1年かけて、400種類ほどの試食品を作っては食べ、試行錯誤した結果、今の館山メンチができあがる。
 質の高さにこだわった国産牛肉と千葉県産豚肉の合い挽き肉で、タマネギをざっくりと大きく使ったジューシーな仕上がり。1コ約120グラムと、通常のメンチよりひとまわり大きいところが魅力で、さくさくの衣とあわせてソースなしで味わえる。今年のお正月から販売して、じわじわと人気がでている「まちの逸品」に。
 「思い切ってつけた『館山メンチ』という名前が、評判を呼び嬉しかった。たくさんの人に館山を知ってもらいたい、あちこちに立ち寄って館山で楽しんでもらいたい、という願いを込めてつけた名前です。おかげさまで、今では、土曜日などには遠方から館山メンチをお買い求めになられるお客様もいて、正直びっくりしています」と和大さん。
 口コミやブログで密かに広がる「館山の名産」として、人気沸騰中だ。

老舗から新商品「館山メンチ」が大人気! ビジネスチャンスとまちおこしに!

 普段は、お店で朝10時から揚げ始め、夕方まで約200個を売り切るそうで、今やまちのイベントにも引っ張りだこ。「先週(6月19日、20日)はロッテマリーンズと楽天イーグルスの試合の行われるマリンスタジアムで『館山ファーマーズマーケット』という館山市の観光プロモーションイベントの一環で出店。2日で1000個販売できました」。笑顔がさわやかな和大さんは、「地域が元気になるように、小さな商店でもできることはあるんだ、と。ちょっとしたことで、ビジネスのきっかけに、地域が元気になるきっかけになるんだ、と今、感じています」。
 地方発送の際や、観光客が訪れた時には観光ガイドなどを同梱したり手渡したり、と気配りも忘れない。「もちろん、地元の方に食べていただくのが基本で、ファンになってほしい。それが何よりです」。
 三代目のお父さんからは「メンチのことはおまえに任せた」とお墨付きをいただいたという成長中の「老舗」の若手。商品とともに、地域とともに、奮闘中だ。館山メンチは、1個150円。


問い合せ先/相川商店
TEL/0470・23・4129





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浅井純介展「六月の森」
織部方壺
織部方壺
開催中〜7月4日(日)11時〜17時・月曜定休
会場:シーレ(南房総市千倉町瀬戸)

 南房総市千倉町大貫に海山窯を開く陶芸家・浅井純介さんの作陶展。シーレでは2年ごとに個展を開き3回目になる今回は、浅井さんの魅力たっぷりの近作を展示。花の器、食の器をテーマに、暮らしのなかで愛用したくなる作品が並ぶ。  線刻、象嵌などがさりげなくほどこされたり、デザイン性の高い小粋で外連味のない器は、浅井さんならでは。
問い合せ先/シーレ
TEL/0470・44・4893





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2010夏の祭典
  7月4日(日)〜26日(月)11時〜16時(火・水休館)

オープニングイベントLIVE
マルタ&ザ・ジャズインベーダーズ

7月4日(日)開場13時30分・開演14時
会場:ギャラリーsfk(南房総市下滝田)/定員:40名/料金:2000円(茶菓子付)

 「2010夏の祭典」と題して開かれる現代アート展。南房総市から2人、東京から19人、総勢21人のアーティストの作品が一同に並ぶ。
 初日には、オープニングイベントとして、ジャズライブも。出演バンドは、国際的に活躍している、フィリピンのジャズ歌手・マルタさんを中心とした、ドイツ、ナイジェリア、日本とメンバーもグローバルなグループ。スタンダードジャズを聴かせる。ライブは予約が必要なので問い合わせを。

問い合せ先/ギャラリーsfk
TEL/0470・36・3052





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崋山 ー時代への挑戦ー
会場となる金谷美術館
会場となる金谷美術館
開催中〜8月31日(火)10時〜17時(水曜休館)
会場:金谷美術館(富津市金谷)/入館料:一般800円、中高生500円、小学生200円

 江戸文化の繁栄から明治の文明開化という2つの輝かしい時代に挟まれた「幕末」。この怒濤の時代を生きた渡邊崋山の作品を、3つの展示室にて第一章〜第三章までのストーリーをもたせて展示。絶筆の「幽霊図」をメインに崋山の生きた世界を感じ、幕末から明治にかけての流れを堪能できる。また、別館・石蔵では「金谷を愛した一茶と文人達展」を開催。
問い合せ先/金谷美術館
TEL/0439・69・8111





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29基の神輿と9台の山車・屋台でにぎわう
千倉のまつり
千倉は「お祭り天国」に
千倉は「お祭り天国」に
7月3日(土)・4日(日)(地図)

 南北に細長い南房総市千倉町のほぼ全域で行われる、盛大な夏祭り。毎年7月の第2土曜と日曜に行われていたが、今年は参議院議員選挙と重なるため、一週間早くの開催に。
 大人、こどもあわせて29基の神輿と9台の山車・屋台が練り歩き、その数は南房総最大級。町の中心部を貫く国道410号沿いが舞台となり、町内のあちらこちらで木遣りやかけ声が。道路の左右には、約6kmにわたって提灯が連なり、町はお祭りムード一色。
 一日目は、各地区の神社からお昼前後に神輿や山車・屋台が町に繰り出し、16時頃になると、川口地区から寺庭地区までの7基の神輿が千倉漁港広場に勢揃い。その勇姿を披露。また、18時から22時までの間、国道410号が一部通行止めとなり、歩行者天国に。太鼓、笛の囃子もにぎやかに9台の山車・屋台が行き交い、盛り上がる。
 二日目は、山車・屋台が中心。前日同様、夕方は歩行者天国がにぎわいをみせ、19時頃には商店街に山車・屋台が集合し、祭り囃子を競い合い盛り上がりは最高潮に。

まだまだ夏祭り


勝山地区合同祭
7月9日(金)・10日(土)
※9日は宵祭
鋸南町の町、田町、竜島、両向、仁浜地区の合同祭。午前中から各地区で屋台が練り歩き、17時から町役場駐車場に集結して盛り上がる。
三芳・本織地区祭礼
7月10日(土)
本織地区で行われる夏祭り。例年花火が打ち上がり、観客を楽しませる。
富浦地区祭礼
7月17日(土)・18日(日)
富浦の南無谷、豊岡、原岡、多田良、青木地区の合同祭。神輿や山車が富浦駅に集結し、盛り上がる場面も。また、町指定文化財の多田良地区の鞨鼓舞、棒術・神楽も。 和田・子安神社祭礼 7月17日(土) 西台地区にある子安神社の祭りで、大小1基ずつの神輿が登場。
和田・真浦夏祭り
7月17日(土)・18日(日)
天王様と呼ばれ、親しまれている。白装束の担ぎ手による神輿は迫力。
和田・大原龍神社祭礼
7月18日(日)
14時から屋台の引き回し、19時からは南三原公民館前で花火や踊りも。
館山・長須賀地区祭礼
7月17日(土)・18日(日)
長須賀地区にある熊野神社の祭り。初日には神輿、二日目には屋台が繰り出す。
館山・那古地区祭礼
7月17日(土)・18日(日)
珍しい「寺のまつり」。那古寺を中心に山車5台、屋台1台が出祭。二日目の夜には那古寺前に集結し、クライマックスに。
小湊地区合同祭
7月23日(金)・24日(土)※23日は宵祭 小湊地区6社の合同祭礼。神輿や屋台、万燈が繰り出し、露店も多い。
天津・須賀神社例祭
7月29日(木)〜31日(土)※29日は宵祭 天王祭と呼ばれる祭り。房総最重量級と言われている神輿は1tを超え、勇姿を見せる。





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真実を知り、未来を考える2日間。
安房平和映画祭2010
「ミツバチの羽音と地球の回転』
「ミツバチの羽音と地球の回転』

「こつなぎ」
「こつなぎ」

「小梅姐さん」
「小梅姐さん」
7月18日(日)・19日(月・祝)
会場:南総文化ホール(館山市北条)/入場料(2日間通し):前売2500円、当日2900円(入場券取扱い:南総文化ホール)

 ドキュメンタリー映画という分野に焦点を当て作品上映してきた安房平和映画祭。「マスメディアからは、多様な情報が流れてきますが、あえて報道されない重大な事実も多くあります」と、今年から新たに代表となった真魚長明さん。真魚さんは、六ヶ所村核燃料再処理工場の稼働に揺れる07年に、多くの賛同者・来場者を得た「六ヶ所村ラプソディー」(鎌仲ひとみ監督)上映会を企画するなど、ドキュメンタリー映画に深い造詣。「今、マスコミが伝えない真実を追ったドキュメンタリー作品が次々に作られ、人の心を動かす素晴らしいものが数多くあります」。経験や資金が乏しくても、行動力とカメラ1つで表現しうるドキュメンタリー映画の可能性を広げ、平和へのメッセージを発信する、安房平和映画祭はそんな新しいタイプのローカル映画祭。
 昨年までは「平和」を裏返しにした「戦争」のテーマが多かったが、今年は戦争色の薄い作品群。「戦争だけでなく、平和というテーマを広義にとらえて作品を選びました。結果的に、エネルギー問題がメイン作品の裏テーマに」。「六ヶ所村」の鎌仲ひとみ監督の最新作「ミツバチの羽音と地球の回転」は、スウェーデンのグリーン電力と原発建設に揺れる山口県の祝島を、「こつなぎ」は、岩手の山村で、ある日突然、他人の土地となった地域の薪炭林を巡る事件の記録を、「小梅姐さん」は、炭鉱地帯に生まれ、館山で晩年を過ごした希代の芸能者「赤坂小梅」の足跡を。それぞれ、より身近な「平和」に向き合った作品を招聘している。
 監督の声が直接聴けるのも映画祭の魅力のひとつ。今年は、上映作の監督を迎えたトークやシンポジウムを初日にまとめて開催。また、上映会場を2ヶ所にし、多くの作品を選んで見られる工夫も。そのほか「小梅姐さん」、「心(ククル)UAやんばるLIVE」など、エンタテイメントの要素を含む作品もあり、退屈させない内容に。「今回、『小梅姐さん』という地元館山にも関係する作品を上映しますが、安房平和映画祭の『安房映画祭』としての側面を作っていくのが今後の課題。地域のクリエーターによる作品を上映したい」と未来への展望。4年目を迎え、映画祭としてのキャラクターを確立しつつある「安房平和映画祭」。是非ご来場を。

問い合せ先/実行委員会
TEL/050・5534・7421


 

18日
特別プログラム(大会議室)
14:00〜
「どうするアンポ」上映&監督トーク
16:10〜
「ブライアンと仲間たち」
上映&監督トーク
18:20〜
ミニシンポ「療養地としての南房総」




19日 (10時〜17時・託児あり)
ホール

「ミツバチの羽音と地球の回転」
10:00〜、16:05〜
「こつなぎ-山を巡る百年物語-」
12:25〜、18:30〜
「小梅姐さん」
14:35〜
会議室
「冬の兵士」10:30〜
「心(ククル)UAやんばるLIVE」12:45〜 「ビリン・闘いの村」16:35〜
「土屋公献−平和と人権を守る弁護士−」19:00〜





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南房総的生活
県内にはまだたったの一台。電気自動車「e-ZONE」に乗り
電気はソーラー発電でまかなう究極のエコライフを楽しむ山梨さん。
千葉県内にたった1台。e-ZONEに乗る山梨裕司さん
千葉県内にたった1台。e-ZONEに乗る山梨裕司さん

こうして充電。満充電には約5時間かかる
こうして充電。満充電には約5時間かかる

山梨さんの自宅の屋根にある京セラソーラー
山梨さんの自宅の屋根にある京セラソーラー
 「きのうは、この車でシェイクスピア・カントリー・パークまでスケッチにいってきました。それくらいの距離なら、らくらく往復できます」。
 なんとも愛らしい電気自動車(EV)に乗るのは館山市川名に住む山梨裕司さん(72)。流通関係の広告企画の仕事に長年携わり、退職後は、好きな絵を描いてすごすという日々。そんな山梨さんの愛車は韓国のメーカー・CT&Tの「e-ZONE」というEV車。価格はおおよそ170万円。国からの補助金が約70万円で、実質100万円。コストパフォーマンスを考えるとおいそれとは手がでない車だ。フレームはアルミ、ボディはプラスチック製と軽量化がはかられ、モーターだから発熱は少ない。「夏はエアコンがなくても比較的涼しいですね」。
 コンパクトな2人乗りで、後部座席にあたるあたりに心臓部ともいえるバッテリーが積載されている。千葉県内では、たった一台。全国でも50台ほどしか輸入されていないという稀少な車。「マンタンまでの充電にかかる時間は約5時間。時速は最高60qでますが、40q程度で走った方が走行距離が長くなります。1回の充電で走れる距離は約70q程度です。不便といえば不便ですが、なれればそれなりに楽しい」。
 山梨さんがEV車に出会ったのは、昨年の東京モーターショーの新聞記事。さっそく買い求めたのだそうで「なぜこの車か、よく聞かれるんですが、究極のエコライフに挑戦してみたかった」。
 電気自動車の電気をまかなうために、自宅の屋根にソーラー発電を設置。実際には昼はソーラーで発電したものを電力会社に売電し、夜の安価な深夜電力を車の充電にあてているのだそうだ。自宅で使った電気が月額3千円程度、逆に売電で得た収入は4千円で、差し引きプラス千円ほどに。山梨さんが実践しているのは、まさに時代の一歩先をゆくエコライフだ。ひよっとすると、この車とどこかですれ違うかも知れない。





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さなぶりin鴨川
N'DANA(ンダナ)土のうえLIVE
自作のパーカッションを操り、アフロミュージックの楽しさを表現。 (開場17時30分、軽食、ドリンク、宿泊あり)
6月26日(土)18時30分〜
会場:鴨川自然王国(鴨川市大山平塚)/料金:2000円

 田植えの後のお祝い「さなぶり」をコンセプトに、アフリカ、キューバの伝統音楽を奏でる「N'DANA」(ンダナ)のライブを開催。ンダナは、踊り出したくなるリズムと、コール&レスポンスを多用するコーラスワークでアフリカ系音楽の楽しさを表現するパーカッション・ユニット。北海道を中心に国内ツアーを展開し、海外での活動も。前座には、オリジナルルーツレゲエを演奏する地元の「様様楽団」。
TEL/080・5060・0820



特集・お中元特集
とびきりの 南房総を 贈ろう

PDFファイルでご覧になれます。



event

八代亜紀
八代亜紀
デビュー40周年記念 八代亜紀コンサート

チケット発売中/11月13日(土)14時〜、18時〜(2回公演)
会場:南総文化ホール(館山市北条)

料金:SS席6500円/プレイガイド:南総文化ホール、房日新聞社、カミヤマ、宮沢書店各店、松田屋楽器店各店、チケットぴあ(108|281)、ローソンチケット(74501)、イープラス
問い合せ先/ベルワールドミュージック
TEL/03・3222・7801


  「月下香」

7月9日(金)〜8月8日(日)9時〜17時(木曜休館)
会場:白浜海洋美術館ギャラリー(南房総市白浜町白浜)/入場無料

 影絵作家・玄水(Gensui)による作品展。独特の世界観を堪能できる。
問い合せ先/白浜海洋美術館
TEL/0470・38・4551


  鴨川義塾・学問のすすめ 第46回定期読書会
7月10日(土)14時〜16時
会場:キャンピングヒルズ鴨川ロッジ(鴨川市宮)/参加費無料/演題:福澤諭吉「女性論」/講師:飯岡秀夫氏(高崎経済大学名誉教授)/ゲスト:石倉幸雄氏(元淑徳大学非常勤講師)

同時開催
第10回夕焼けミニコンサート・イン・鴨川

7月10日(土)開場16時・開演16時30分/定員:40名/入場無料/出演:男声四重唱「ワンダーQ」
 2005年にブリーズコンクールで審査員特別賞などを受賞し、首都圏を中心に各地で活動をしているグループによるコンサート。「箱根八里」、「千の風になって」、「川の流れのように」など、身近な親しみある名曲を披露する。
問い合せ先/鴨川義塾(椎野)
TEL/04・7092・9979



  「民話・筑前琵琶の弾き語り・茶話会の夕べ」
7月10日(土)15時30分〜17時
会場:小さな小さな絵本の館グリム・猫の事務所(館山市神余)/定員:30名/参加費:1000円(コーヒー・お菓子付)

 芳賀庸子さんの琵琶による民話語り『こぶとり』、田中由喜子さんの民話語り『じゅえむ』など。
問い合せ先/猫の事務所
TEL/0470・28・0477



  「九条落語とお坊さんのお話」
7月11日(日)13時30分〜16時
会場:館山市コミュニティーセンター1階第一集会室(館山市北条)/入場無料

 憲法第九条を守り、平和を願う「館山九条の会」が主催の落語とお話の会。寝床家道楽さんによる落語『生き字引』、池上藤道さんによるお話『僧侶として生きる』。
問い合せ先/館山九条の会(富樫)
TEL/0470・20・8550





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