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松田征男さん |
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「表紙を飾るのは嶋村俊正の彫刻
松田征男 編著
「三町祭屋台と出水の山車」
B5版・32P(カラー図版11P)
頒布価格 1,000円
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日本三大朝市に数えられる朝市、カツオの水揚げ日本一……勝浦のご当地自慢は数々あれど、みごとな彫刻に飾られた「三町屋台」も自慢のひとつ。「お江戸見たけりゃ勝浦ござれ、勝浦三町江戸勝り」と歌われたほど、繁栄していた勝浦。勝浦漁港周辺、市の中心地にある上本町、下本町、仲本町がこの勝浦三町で、栄華を極めた江戸期の名残りとして伝えられているのが三町の屋台彫刻。名工達が彫り上げた、豪壮、精緻、巧妙…匠の技がさえ渡った数多くの彫刻で飾られた屋台は、9月の中旬に行われる祭礼で引き回しが行われます。
勝浦の屋台彫刻に関する資料を集め、写真におさめ、地道な調査研究を続けてきた松田征男さん。下本町で水産加工会社を経営。千葉県文化財保存協会会員、勝浦市文化財審議会委員、江戸期彫物の美研究会理事も務めています。
「勝浦の屋台は、祭りの度に組み立てるので、普段は箱に保管されています。年代や彫師の名前が箱書きされているので、それぞれの作品が特定できる。しまいこまれていた箱を調査したら、とてつもなく素晴らしい彫刻がでてきた、なんてこともありました」。
千葉県文化財保護審議会より功労者表彰を授与されたことも後押しとなり、見事な彫刻を多くの人に知ってもらいたいと、まとめあげたのが「三町祭屋台と出水の山車」。屋台彫刻をカラー写真で網羅、彫刻師の系譜や逸話なども丹念に書かれています。
「江戸から勝浦にやって来て、名主さんの家に五年、十年と滞在し、彫刻を彫り上げたという逸話も残っています」。嶋村家元祖・嶋村俊元から続く江戸の名工の系譜のなかには、二代圓哲を始め歴代嶋村家の俊表、俊正、道友に加え、江戸後期に活躍した房州生まれの武志伊八郎信由、後藤義光などもその名を連ねています。勝浦の屋台には、こうした錚々たる彫刻師の作品が網羅されており、まさに江戸期から近代に続く、名工の仕事ぶりをつぶさに見ることができます。
「祭りまで4か月ほどありますが、勝浦の祭りでは、屋台や出水の山車の彫り物をじっくりみて欲しいですね。木目をうまくいかして彫り上げてあったり、どれも素晴らしい」。屋台彫刻の数々を紹介した30ページほどのこの冊子のなかには、松田さんの熱い思いがこめられています。
この冊子をご希望の方は下記へ。
松田征男 勝浦市勝浦168
電話 0470-73-1048
FAX 0470-73-1074
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