南房総生活情報誌「クリップ」

No.181

〈掲載日:2007年2月10日〉
特集
ちばデスティネーションキャンペーン・房総発見伝 2月1日〜4月30日まで
勇姿に感動!汽笛に感動!
D51が南房総を走る、またやってくる!
沿線のそこかしこに見物客。報道によればその数2万5千人とも。南房総市富浦町の枇杷倶楽部近くを快走するデゴイチ

終点館山駅に到着。人気のほどをしめす人だかり

なんとも誇らしげな機関士の勇姿

沿線で見送る人に手を振る…

SL南房総号発着時刻表
運転日
2月10日(土)、11日(日・祝)、12日(月・振休)
 「まるで生き物のよう」「汽笛の音にジンときました」「なんだかかっこいい」……老若男女を問わず多くの人々に大きな感動を呼び、話題となっているのが蒸気機関車・SL特別列車の運行。
 2月1日から始まった「ちばDC(デスティネーションキャンペーン)」の、幕開け一番の目玉企画ともいえるもので、「SL南房総号」と名付けられたD51(デゴイチ)が、木更津・館山間を走ります。
 1月25日に試運転が行われ、遠く聞こえてくる汽笛の音やデゴイチが走るのを偶然目にした人も多く、ちょっとした話題になりました。先週の3日(土)、4日(日)の本番では、デゴイチを一目みようと、沿線の見所各所で、あっちにも、こっちにも人だかりという人気ぶり。
「てっちゃん」と呼ばれる鉄道マニアが全国から駆けつけているとか。マナーを守らない鉄道ファンも現れ、ニュースにもなるほど。とにかく、大きな反響を呼んでいるのが「SL南房総号」です。
 デゴイチの愛称でおなじみの国民的英雄ともいえる蒸気機関車D51。昭和11年から昭和20年まで、1115両が製造され、信頼性や性能の高さから終戦後も全国で活躍していました。貨物列車として単機で3000トンの石炭を牽引した記録もある力持ち。
 製造は汽車製造、日本車輌、川崎、日立、三菱、国鉄で行われていました。今回、南房総を走るのは「D51 498」。神戸にあった国鉄鷹取工場で昭和15年、498番目に製造されたもので、主に関西方面で活躍していました。引退後は、群馬県の水上温泉にほど近い後閑駅に保存されていましたが、昭和63年に動くように復元し現役に復帰。これまで、上越線「SL奥利根号」、磐越西線「SL磐梯会津路号」、釜石線「SL銀河ドリーム号」、北上線「SL錦秋湖号」など、イベント列車として活躍してきました。 



チャンスはあと3日間。
 千葉県内では18年ぶりのSLの運行となるそうです。今回、小学生から30代前後まで、SLを初めて見たという人も多くいるようです。子どもたちにとってSLといえば「きかんしゃトーマス」。ほんものの機関車を見る絶好の機会。
 駅で入場券を買って(大人140円)、近くでじっくり見るか、それとも絶好の見物場所に直行するか。南房総に、夢と感動を運んで来た、デゴイチ498、SL南房総号は、きょう10日(土)、11日(日・祝)、12日(月・振休)のあと3日間だけ運行されます。 



オススメDCイベント
「菜の花畑を駆け巡るミニSL試乗会」
2月10日(土)〜12日(月)10時〜15時
会場・枇杷倶楽部
本物の蒸気機関で走るD51型ミニSLが菜の花畑周辺100mの特設コースを運行。どなたでも試乗可。汽笛を鳴らしながら走る迫力満点のミニSLの乗り心地をぜひ体感してください。
問)枇杷倶楽部
電話0470・33・4611


「花空間〜花につつまれ花に染まる9日間〜」
22月10日(土)〜18日(日)9時〜17時(最終日は15時まで)
会場・シェイクスピア・カントリー・パーク
入園料・800円
数万本の花を巨大なオブジェに仕立てて展示。会場中が花に包まれます。
問)ローズマリー公園
電話0470・46・2882


「貝探しから始めよう〜縄文式ブレスレット作り」
2月11日・25日・3月11日・25日・4月8日・22日(すべて日曜)
 9時30分〜15時30分
集合・安房鴨川駅東口
参加費・2500円
ベンケイガイのブレスレットを採集から制作まで体験。要予約、定員2〜15人。
問)ちば自然体験博事務局
電話043・202・0204

「自然をデザインしよう〜里山の自然材料で陶芸体験〜」
2月〜4月中の土・日・祝、
 午前の部・10時〜、午後の部・13時〜(所要時間1時間30分)
会場・鴨川陶芸館
参加費・2415円
定員2名〜20名
里山で手に入る材料(粘土・稲藁・蔓草・木の葉)を使いオリジナル陶器作りを体験。要予約。
問)ちば自然体験博事務局
電話043・202・0204



ココデモ ちばDC
安房の匠の織りなす風「房州うちわ」


工程を説明する丸山さん

体験の様子

 館山市の若潮ホールでは現在、ちばDC「ちば・たびマイスター」プログラムとして「房州うちわ」の展示・体験イベントが開催中。「ちば・たびマイスター」とは、体験を通して千葉県の達人になるためのプログラムで、県内各地で20の体験イベントが組まれています。その中でも「房州うちわ」体験は、地元の方にとっても、経験する機会のなかなか無い、興味深いプログラム。
 房州うちわは、「京うちわ」、「丸亀うちわ」と並ぶ日本三大うちわのひとつで、その風流な作りは、京都、丸亀と比べても圧倒的に手の込んだ細工がほどこされています。
 「うちわづくりはコツコツやる仕事」と、房州うちわ振興協議会会長の丸山忠弘さん。すべて手作業で仕上げるまでに21もの工程があるのだそう。「昔は船形周辺に、うちわ屋が30〜40軒ありましたけどね」「各うちわ屋に従事者が大体30人くらいいたから、1000人くらいの人間がうちわに関わっていたんじゃないでしょうか」。最盛期の昭和初期には年間700万本ものうちわが生産されていたといいます。その後、高度成長期に炊事がうちわを使う七輪からガスへ、また扇風機や冷房が登場し、生産量は大幅に減少、うちわ屋さんの数も現在ではわずか7軒に。それでも最近は、県内で唯一、経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定されるなど、工芸品としての価値が見直されている傾向にあります。教育の分野でも小学4年生に日本の伝統工芸を学ぶというカリキュラムが導入され、丸山さんは年間におよそ30回もの講義を他地域で行っています。「みんな喜んでやりますよ」。感性の豊かな子どもたちも、この受け継がれてきた技術には関心をしめしているようです。
 とはいえ今は、残された技術者たちだけで「目一杯でやっている」のだそう。昔から変わらない「本物」の道具として、お土産、引き出物、記念品などに、いまだ愛され続けている房州うちわですが、後継者不足の問題は深刻。誇るべき地域の工芸品を次世代に伝えるためにも、この機会に是非とも「房州うちわ」を再発見する体験をしてみてはいかがでしょうか。



「房州うちわ」技の伝承展
会場・若潮ホール(館山市船形)

●うちわ資料展
開催中〜4月30日(月) 土曜・平日9時〜12時、日曜・9時〜17時、第3日曜と祝日は休館。/入場無料/江戸、明治、大正、昭和の古い房州うちわや、工程を紹介するパネル、実際に使われている道具など、房州うちわの「歴史・技・美しさ」を伝える資料を展示。

●うちわづくり体験
2月〜4月の毎週土曜/10時30分〜12時/料金・2000円/3日前までに要予約。それ以降の場合もお問い合わせください。定員2〜30人/房州うちわの匠から直接指導を受け「貼り」と「へり付け」を体験。作ったうちわは記念にお持ち帰りいただけます。(オリジナル「南総里見八犬伝」手ぬぐいをプレゼント)
問)館山市観光協会
電話0470・22・2530



イベント情報
人気急上昇! 後藤夫妻のトンボ玉作品を展示
Ushanga Goto展
開催中・2月28日(水)まで 8時〜17時
会場・海猫堂(道の駅ちくら潮風王国内)
透明感のある色彩も魅力のとんぼ玉。

「ウシャンガ・ゴト」の後藤浩さん、恵里子さんご夫妻。
 御宿在住でトンボ玉の制作に取り組んでいる後藤浩さん、恵里子さんご夫妻の工房「ウシャンガ・ゴト」。個性的で魅力ある後藤さんの作り出すトンボ玉は、毎回ファンも増え大好評の展覧会です。
 すでに江戸時代から珍重されてきた工芸品で、近年は和風のブームもあってか帯留めの作品にも人気が集まっています。「こんな形のものが、こんな色のものが欲しいという、細かい要望も寄せられます。コレクションしてくださる方も多くなりました」(後藤浩さん)。長い間抽象絵画に取り組んできたアーティストとしての後藤さんの力量が発揮されたアートな作品も。帯留め、根付、アクセサリーなど粋人をうならせる作品を展示しています。ほかにも、オリジナルデザインのピアス、リングなど、価格も気軽に購入できる500円前後のものからと、多彩なトンボ玉作品が展示されています。

問)海猫堂
電話0470・43・1039



とも風 春町コンサート・
アコースティックひき語り
2月24日(土)開場18時 開演19時
会場・バンブートーン(鴨川市金束375)
入場料・1500円(サービスドリンクあり)


 フォークギターを抱えて歌う、南房総のシンガーソングライターの草分け。地元を中心に頑張るミュージシャンの一人、齋藤とも風さん。この所再び注目のアコースティクなサウンドのルーツを感じさせる曲を奏で歌います。自作曲も多く、渋くブルージーな歌声は心にしみこんできます。木更津を根城に、南房総ばかりか最近は都内のライブハウスでも活躍。今回はいままでも何度かライブを行ったことのある古巣ともいえるバンブートーン(電話04・7098・1977)での久々のライブ。
http://www.awa.or.jp/home/tsuru

問)齋藤
電話0438・98・0481



デイヴィッド・グリーンさんのオープンハウス
八角荘で楽しむ日曜イングリッシュ
3月11日(日)4月15日(日)13時30分〜16時
会場・八角荘(館山市洲宮)
参加費・大人700円 子ども500円
平砂浦海岸近くにある八角荘

料理を教えるデイヴィッドさん
 東京都内のアメリカンスクールで教師をしていたデイヴィッド・グリーンさんが、南房総の自然のなかで、のびのび教育できる場所をと設けたのが「八角荘」。八角形のロッジは館山市洲宮、平砂浦海岸にほど近い田園のなかにあります。開設してすでに15年ほど。アメリカンスクールの生徒たちを中心に、自然のなかで遊び、学ぶセミナーを開催してきました。アウトドアが大好きで、サイクリングも楽しむ、料理の腕前もなかなか、そんな多才なデイヴィッドさんが、地域の人たちに英語に親しんでもらおうと開催するのが「日曜イングリッシュ」。年齢を問わず誰でも大歓迎。英語のゲームやパズルで遊び、英語のレシピで料理にチャレンジ。お絵かきやクラフト作りなど多彩なメニューが用意されています。遊びながら英語を身につける、そんなセミナーです。
http://www.discoverjapan.co.jp

問)デイヴィッド・グリーン
電話090・7716・0102
電話0470・28・2824
dgreen@discoverjapan.co.jp



「野山を楽しむアウトドアスポーツ」
春の南房総 太平洋から東京湾へ・
人力横断にチャレンジ!
3月10日(土)10時40分〜 11日(日)15時15分
集合解散・千葉駅または安房鴨川駅集合・岩井駅解散
参加費・15800円
(食費・宿泊料・マウテンバイクレンタル料、保険料など込み)
 鴨川から岩井まで房総半島をサイクリングとハイキングで横断。宿泊場所は嶺岡牧場近くの山中にあるガンコ山ツリーハウスビレッジ。立木を利用した建てられた冒険心をくすぐるツリーハウス。ここでは、電気はすべて太陽光発電でまかない、外部からのエネルギーは持ち込まないというエコロジーな空間です。料理も薪を使って焚き火で。春の南房総の自然を満喫しながら、クリーンエネルギーのスローライフを体験する1泊2日のツアー。対象は小学5年生から大人まで。定員15名。

問)NPO法人千葉自然学校
電話0470・33・2693



アート&ギャラリー




「現代アート三人展」
開催中〜2月26日(月)11時〜16時(火・水曜休館)
会場・ギャラリーsfk(南房総市下滝田)
植松七重さんの銅版画・コラージュ作品、舟見倹二さんのシルクスクリーン版画・クラフト作品、山鹿公子さんの墨絵を展示。銅版画、シルクスクリーン、墨等、様々な技法を使った個性的な現代アート展です。
問)ギャラリーsfk
電話0470・36・3052



コンサート&ライブ
中村誠一「早春譜〜Early Spring Live」
2月18日(日)開演18時30分
会場・レストラン一粒の麦(館山市山本)
料金・前売4500円、当日5000円(1ドリンク付)
かつて、山下洋輔・森山威男とのトリオで日本のジャズ界に旋風を起こしたテナー奏者・中村誠一さんが、ピアノ・ベース・ドラムに加え、コーラスグループを引き連れ来演。
問)一粒の麦
電話0470・23・8210



映画&ステージ
映画「デスノート」「フラガール」上映
2月11日(日)
会場・南総文化ホール
「デスノート」
時間・9時50分〜、12時30分〜
料金・大人1400円、高1200円、小・中学生800円
「フラガール」
時間・15時30分〜、18時〜
料金1500円
問)横芝銀映
電話0479・82・0012


『食の未来』上映&講演会
2月10日(土)13時30分〜17時
会場・南総文化ホール(小会議室)
参加費・500円
米国企業の、種子特許を独占しようとする動きや、遺伝子組み換え作物の安全性の実態など、「命の源」である「食」の世界に起こる事実を映した米国のドキュメンタリー映画『The Future of Food』日本語版を上映。食の未来を占う重要作です。上映後は「農」に関する講演を実施。
問)エコウィンド(青木)
電話0470・24・7850



イベント
「高家神社庖丁式」
2月12日( 月・振休)11時・13時の2回
会場・高家神社境内(南房総市千倉町南朝夷)
調理師の有志が庖丁式の儀式を日本で唯一料理の祖神を祀る高家神社で披露。花ちらし寿しや、うどんの無料試食会も開催。
問)高家神社
電話0470・44・5625


「愛しい地球へ〜食はいのち・戦争と平和〜」
世界中を旅して回った経験を持ち、十年以上、自転車で全国行脚を行い、平和や環境へのメッセージを伝え歩いているAKOさんのイベントを各地で開催。

館山会場
2月17日(土)12時30分〜
会場・館山市コミュニティセンター
内容・ゴミ拾い、ビデオ「魔法のランプのジニー」「9.11の嘘をくずせ」上映、紙芝居、お楽しみ会。
問)エコウィンド(青木)
電話0470・24・7850

鴨川会場
3月6日(火)13時30分〜
会場・鴨川市中央公民館
内容・ゴミ拾い、EMに関するビデオと戦争と平和についてのビデオ上映、紙芝居、お楽しみ会。
問)ハーモニクス・ライフ・センター
電話04・7097・1011

千倉会場
3月7日(水)〜3月10日(土)
会場・カフェ・ド・ヴォン
内容・AKO展示会
問)カフェ・ド・ヴォン
電話090・9369・6152



ミュージアム
「房総の風」
開催中〜3月11日(日)会期中無休
会場・安房博物館(館山市館山)
大人200円、高・大100円
安房博、太平洋美術会、草月流の協働展示会。広重の浮世絵、太平洋美術会の絵画、草月流の生け花・造形、時代・ジャンルを超えたコラボレーションが「房総の風」を描き出します。
問)安房博物館
電話0470・22・8608



参加者募集
「ママ&ベビーの日」
2月14日(水)13時30分〜15時30分(所要時間30分)
会場・香り庵(館山市八幡)
料金・1000円(材料費)
天然アロマオイルで、リップクリームやハンドクリームとしても使える赤ちゃんのおしりクリームを作ります。
問)香り庵
電話0470・23・1551


「はじめよう 企業と住民とNPOの協働」
3月24日(土)14時〜17時
会場・南総文化ホール
定員・300名(先着順)
国の「全国都市再生モデル調査」の一環として企業・住民・NPO連携のためのシンポジウムを開催。堂本県知事、館山市長、地元企業・NPO代表がパネリストとなり、パネルディスカッション形式で南房総の地域課題を議論。終了後はパネリストを交えたNPOとの懇談会(16時15分〜17時)も開催。ぜひご参加ください。/申込み方法:企業名・参加者名・連絡先を明記し、メールまたはFAXで左記まで。
HP:http://npo.awa.jp
MAIL:mail@crinet.co.jp
FAX:043・207・0731
問)ちばぎん総合研究所
電話043・207・0621


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