南房総生活情報誌「クリップ」

No.174

〈掲載日:2006年10月7日〉
特集
第7回 半島の現代美術「安房ビエンナーレ2006」
―水平線に游ぶ―
10月9日(月・祝)〜10月29日(日)
会場・鴨川市市民ギャラリー(屋内展)
   鴨川市30記念公園(野外展)



 ビエンナーレとは「2年に一度」という意味のイタリア語。もともとはイタリアのヴェネチア・ビエンナーレが、この「ビエンナーレ美術展」の原型で、世界中の大都市がそれを手本に様々なスタイルで開催するようになりました。
 ここ南房総でも1994年にこの「ビエンナーレ美術展」が生まれ、今年で13年目を迎えました。7回目の今回まで途絶えることなく続いてきたのは、この南房総の作家たちの情熱と、この作家達を刺激する「南房総」というインスピレーションの賜ではないでしょうか。
 作家の創作欲をくすぐる創作テーマも「安房ビエンナーレ」の特徴。第1回目の「海溝からのメッセージ」に始まり、「水辺のコンテンポラリー」、「道と再生」、「旗ーFlag」、「のろし/波」、「マテバシイー生命力の記憶」と、イマジネーションをけして限定せず、それでいて全体に共通の意識をつなぐ、現代美術の可能性を最大限に活かした設定が行われてきました。
 そして今回のテーマが「水平線に游ぶ」。「我々の視線の先には、いつも水平線が広がっています。しかも、この水平線は絶えず、さざ波や大波によって創りだされた有機的な水平線なのです」という、出品作家の太田雅典さんと山口マオさんによるアナウンスのとおり、美術家の視点による、けして同一でない、無限の水平線のバリエーションが現れることでしょう。

■鴨川市市民ギャラリー
10月9日(月・祝)〜10月29日(日)/9時〜17時(10月10日(火)と月曜休館)/出品作家 荒知幾・荒佑太、池田忠利、今井俊、岡部公英、柴埼孝雄、杉山春信、田村洋子、穂積節夫、三浦健一、宮下昌也(50音順)
問)同ギャラリー
電話04・7093・2366

■鴨川市30記念公園
10月9日(月・祝)〜10月22日(日)/出品作家 太田雅典、畠山修、浜本義行、船田正廣、水上順義、山口マオ(50音順)



第25回南総里見まつり
10月15日(日)11時〜
会場・城山公園(館山市館山)、館山銀座通りほか
 山車・御輿27台が集い、甲冑に身を包んだ武者達が練り歩く、館山秋の風物詩「南総里見まつり」が今年も開催。館山駅出発の「里見本陣隊」と鶴谷八幡宮出発の「八幡大明神隊」が城山公園を目指し、館山銀座通りをパレードします。
 14時過ぎ、城山公園の前の通りには、山車・御輿がお囃子の競演と共に勢揃い。15時からは、城山公園広場で、銃砲の音響く大迫力の「戦国合戦絵巻」が開始、天守閣をバックに里見軍と北条軍の戦いが繰り広げられます。(市内各所で交通規制あり)
…マップはこちら
問)館山市観光協会
電話0470・22・2000



■関連イベント
「南総里見まつりフォーラム2006」
10月14日(土)13時30分〜/会場・南総文化ホール/入場無料(整理券が必要。同館他で配布)/里見ゆかりの鳥取県倉吉市「関金子供歌舞伎」とともに「たてやま村歌舞伎」を上演。
問)実行委員会
電話0470・22・3698

「里見まつり茶会」
10月15日(日)10時〜15時/会場・城山公園内 雁月庵/参加無料
問)里見まつりと同様



イベント情報
STUDIO AKIYA作品展
「海のかけら」
開催中〜10月15日(日)まで 8時〜17時
会場・海猫堂(南房総市千倉町千田・潮風王国)水曜定休
 南房総市に移住し、バーナーワークによるガラス作品とイラストレーションを手掛けている秋家香織さんの作品展。海のイメージで創作したガラス玉のアクセサリーと絵を展示しています。詳しくはHPでも。
http://mypage.odn.ne.jp/home/koedo

●10月10日(火)トンボ玉「おためし講座」開催。1時間3000円・要予約。見学無料。会場・安房住宅設備ショールーム(千倉町北朝夷)詳細は・電話090・9322・6796

問)海猫堂
電話0470・43・1039



関千明作品展「emotion
10月7日(土)〜11月12日(日) 11時〜17時
会場・シーレ(南房総市千倉町瀬戸)月曜定休


 シーレを主宰するイラストレーターの関千明さんご自身の近作を展示した作品展。クロッキー教室も開催する関さん。今回はさらりと描かれた人物のなかにも「情感」を込めた作品づくりに取り組んでみたのだそうです。

問)シーレ
電話0470・44・4893



彫金工房「冨銀」作品展
「カリブ海の輝石 ラリマーの青い世界」
10月6日(金)〜17日(火) 10時〜18時
会場・コットンプレゼント(館山市北条)水曜定休
 世界で唯一、カリブ海に浮かぶ島国・ドミニカ共和国のある村でしか産出されない宝石・ラリマーを素材にした彫金作品を展示。青い輝きはどこか神秘的。

問)コットンプレゼント
電話0470・23・0838



ローラーコースター・ライブ
10月21日(土)開場19時30分 開演20時30分
会場・風雲(鴨川市広場・須賀神社裏)
料金・5000円(1D付)
 ブルース一筋、日本のブルースバンドの代表選手。ドラムスの山崎よしき、ギターの小出斉、ベースの小町正明、ピアノの早崎詩生、ブルースハープの和田耕太郎という豪華メンバー。

問)風雲(杉山)
電話090・8812・7748



お寺でJAZZ LIVE
高橋知己+清水くるみ
10月28日(土) 開場17時30分 開演18時30分
会場・紫雲寺(南房総市白浜町滝口)
料金・前売3500円/
当日4000円


 磨きのかかった円熟のテナーサックスを聞かせる高橋知己さん。相方のピアノの清水くるみさんとは02年にデュオアルバムを発表した気心の知れたコンビ。今回も、テナーとピアノというシンプルな構成で、それぞれの力量を極限まで引き出し合う、スリリングで熱い演奏を展開。チケットはじゃず屋、ステップ、紫雲寺で。

問)じゃず屋ニューマミー
電話080・1070・1356



田中倫明トリオ
イーハトーヴ浪漫ライブ in chikura
11月3日(金・祝) 開場15時 開演16時
会場・カフェ・フロッタン(南房総市千倉町川口)
料金・前売4000円/当日4500円
 日本を代表するラテンパーカッションの演奏者として、ラテン、ジャズ、サポートと幅広く活躍する田中倫明さん。最近は綾戸智絵さん、角松敏生さんのツアーにも参加。南房総を気に入り、今年から千倉町の住人に。02年に宮沢賢治の作品をテーマにしたCD「Romantica」を発表。今回はそのオリジナル作品を中心にチェロの橋本歩さん、ギターの梶原順さんと演奏。自由でダイナミックなアコースティックサウンドを展開。料金は1ドリンク・おつまみ付。

問)カフェ・フロッタン
電話0470・43・8073



その他のイベント
「秋のうつわ展」
開催中〜10月16日(月)
会場・道の駅きょなんギャラリー
鴨川市に「笹谷窯」を構える杉山春信さんの陶器展。古式料理の器など独特の作品を展示。
問)道の駅きょなんギャラリー
電話0470・55・2111


The color of reprise
開催中〜10月31日(火)
会場・亀や和草(南房総市上堀)
千倉町に工房GENT LE WAVESを構える澤匡章さんの作品展。絵画やミニチュアサーフボードをモチーフにした立体額を展示。
問)亀や和草
電話0470・36・2022


「千葉県生涯学習フェスティバル」
10月21日(土)・22日(日)9時30分〜
会場・南総文化ホールほか
サークル活動や生涯学習に取り組んでいる県内の様々な団体が多数集まり、その成果を発表する生涯学習の祭典。舞台発表、作品展示、体験活動、成果品販売などの他、記念公演(21日・11時10分〜)、シンポジウム(21日・13時30分〜)なども開催。
問)実行委員会事務局
電話043・223・4072


「富楽里 秋の収穫祭」
10月7日(土)・8日(日)・9日(月・祝)
会場・道の駅富楽里とみやま
7日は、お餅つきとお餅の無料配布、大福作り(10時〜12時)。8日は、うんまいもん試食会(9時〜11時・レジ通過先着300名)、伊勢海老汁販売(10時〜)、カントリーバンド「テキサスラングラーズ(vo&ag,eg, bs,vl)」ライブ(11時〜、13時30分〜)、9日はどんぐりトトロづくり(10時〜)、3日間にわたってお米のすくい取り、カボチャ重量当てクイズが開催されます。
問)富楽里
電話0470・57・2601


「鄙の里 秋の収穫祭」
10月8日(日)11時〜14時
会場・道の駅「三芳村」鄙の里
地元の炭を使って自分で焼くバーべキュー大会と三芳の里芋を使った芋煮大会(両方で大人千円、子供5百円)、サツマイモ掘りおこす芋掘り体験(1つる2百円)を開催。
問)鄙の里
電話0470・36・4116


MARUYAMA ハロウィン」
10月22日(日)10時〜16時
会場・ローズマリー公園
仮装コンテスト(13時〜・参加無料)やコスチュームを着て写真が撮れる仮装体験(13時〜)、フェイスペイント(10時〜)などハロウィンの仮装を楽しめるイベントがたくさん。
問)ローズマリー公園
電話0470・46・2882


「ゴルフ入門講座」
初回講座
10月21日(土)・22日(日)、以降毎週土日開催
参加費・1万5千円(6講座分)
ゴルフを楽しむための基礎知識と基本技術が学習できる公開講座。週1回6講座(講義30分・実技60分)。
問)館山ゴルフ倶楽部
電話0470・23・8210



南房総の巨木巡り No.3
巨木―滝川のびゃくしん


 樹齢約800年、樹高11メートル、幹周は4メートル。昭和52年に市の天然記念物に指定された「滝川のびゃくしん」は、木幡(こはた)神社の北、滝川の河岸段丘上にどっしりと根を張っています。この辺りは、神社創建の地とされていて、地域の人々に「神木」として大切に守られてきました。大化改新以前、地方官として安房に着任した大伴氏が、この地を「館野原」と呼び支配の中心地としました。そして、ここに氏神をまつり、神社の始まりとなったとされています。


[トップページへ戻る]