南房総生活情報誌「クリップ」

No.172

〈掲載日:2006年9月9日〉
特集
9/16(土)・17(日)は、安房最大のお祭り
「八幡のまつり」
鶴谷八幡宮を中心に行われる「やわたんまち」、
今年も見どころたっぷりです!

■1300年の歴史、今に。
平安時代の末期、神事として始まったとされる「八幡のまつり」。1300年余りの歴史を持ち正式には「安房国司祭 鶴谷八幡宮大祭」と言います。

■17日の午後、クライマックスへ。
一番のみどころは、やはり山車・お船と神輿が鶴谷八幡宮に集結する17日午後2時過ぎから。市内を練り歩いた山車・お船が年番の神明町を先頭に、宮入りします。一の鳥居からの直線を疾走する迫力をぜひ。
夕方、5時頃から安房神社を先頭に、神輿が各地へ帰っていきます。本殿周辺でのモミ・サシが一番のみどころ、みせどころ。ルートマップ片手に、「やわたんまち」を楽しもう!

八幡の祭礼マップ



今年も最盛期を迎える笹本さんのリンゴ園
南房総でちょっくら「リンゴ狩り」
笹本農園の笹本武さん。右手のリンゴは「アルプス乙女」

植え付けて約10年。今年もリンゴがたわわに実っています。

鴨川方面から、国道410号を三島交差点で君津方面へ約3km。右手に清和保育園の看板が見えたら、そこを左折して保育園の方に入り直進約300メートル突き当たり。
 スーパーの店頭にもリンゴが並び始め、実りの秋が始まりました。リンゴの産地といえば、青森に信州長野と相場が決まっています。データをみても、年間収穫量約80万トンのうち、半分の40万トンが青森県、その残りの半分にあたる20万トンが長野県で生産されれています。寒冷地でなければ育ちにくいといわれていますが、どっこい南房総でもしっかりとリンゴを栽培している農家があり、「リンゴ狩り」の最盛期を迎えています。
「いまから10年ほど前、村おこしの材料にと、県内では珍しく、意外性のあるリンゴを育ててみようという話がもちあがった」と栽培の経緯を話すのは、君津市清和地区でリンゴ狩りを行っている笹本農園の笹本武(67)さん。自宅前の田んぼを転作でリンゴ畑に。平成9年に、農業普及センターの指導を受けて、暖地向きの品種を選定し、苗木を取り寄せ植えつけをしました。3年後にはすでに実をつけ、リンゴ狩りができるまでに順調に生育。栽培はさほど難しくはなかったそうですが、病気や害虫の駆除には一苦労とか。
 笹本農園では、リンゴ畑の一帯は、白いネットに囲われて大切に育てられています。「この辺は、サルやシカ、イノシシに荒らされることが多く、それを防ぐのと、病害虫の予防の役目もかねていますが、この方法が一番いいみたいですね……」。
 植えられているリンゴは5品種で約120本。8月下旬からもぎとりができるようになります。「つがるみすず」「さんさ」「秋映」「紅将軍」と品種ごとに順次、実が熟し10月中旬まで約2か月にわたりリンゴ狩りを楽しむことができます。かわいい「アルプス乙女」というミニリンゴも植えられています。暖地向けリンゴは、やわらかな食感で、甘みがあるのが特徴。
「子どもたちに喜んでもらえたら…」と笹本さん。きれいに整備された農園には、様々な果樹や花木も植えられており、家族でちょっくらレジャーを楽しむにはぴったりの場所です。近場で楽しむ……クリップのおすすめスポット。

問)笹本農園・君津市東日笠218
電話090・7188・5543
料金・1kg 500円(もぎとった量に応じて)
開園時間・9時〜17時(不定休)



三芳で「ブドウ&イチジク」狩り
今が食べ頃・ロザリオビアンコ

健康果物として人気のイチジク
■ブドウ狩り
 ブドウ狩りは「鄙の里」から南房総市三芳支所方向、平久里川の手前にある「裕成園」で体験できます。品種は「種なし巨峰」・「ロザリオビアンコ」(マスカット系)・「藤稔」(デラウェア系)の三種類。どれもハウス栽培の糖度が非常に高いブドウです。
 入園料200円で試食ができ、もぎとりは1kgあたり1500円。お腹いっぱいになるまでブドウを食べていく人もいるそうです。期間は9月20日までを予定しているので、お早めにどうぞ。9時〜16時まで。10名以上の場合は予約をしてください。

■イチジク狩り
 鄙の里では、なかなか珍しい、観光イチジク狩りも実施中。鄙の里から富山方向に車で数分行ったところにある田村正農園で体験できます。昔から健康に良い果物として薬用にも用いられてきたものですが、近年では、吸収の良い豊富なカルシウム、食物繊維、消化酵素を含むことから、骨粗鬆症の予防、便秘の解消を助ける女性の美容と健康のための果物として人気があるようです。
 お隣の、道の駅「富楽里」でも、昨年、特産品開発委員により開発されたイチジクスムージーが観光客に大ヒットしたそう。もぎとりは、今年から始めたという田村正農園ですが、なかなかの出足で、やはりめざとい女性からの問い合わせが多いとのこと。
 入園料300円で試食付き、もぎとりは1個あたり100円です。こちらは、9月30日までを予定しています。10時〜16時まで。
 どちらも「鄙の里」までお問い合わせください。

問)道の駅「三芳村」鄙の里
電話0470・36・4116



イベント情報
喜多村 紀「平面と立体」
9月2日(土)〜10月1日(日)10時〜17時
会場・シーレ(南房総市千倉町瀬戸)月曜定休

 立体も含めて意欲的にアートに取り組んできた喜多村紀さんのここ10数年にわたる作品を展示した作品展。平面作品の多くは、モノトーンやカラフルな宇宙的な広がりを感じさせる模様に、幾何学的な半円のラインを重ねあわせて描き出した抽象作品。独特の手法で描き出された連作は、10年前の作品から近作までを展示。写真は、がらりと趣向を変えた立体。どれも興味深く刺激的な作品です。

問)シーレ
電話0470・44・4893



石井範子作品展「おもちゃ箱から聞こえる曲
9月16日(土)〜30日(土)10時〜18時
会場・アートスペース風(南房総市千倉町大川)
 奇想的なオブジェを創作している石井範子さん。アートスーペース風では2回目の作品展。タイトルは「おもちゃ箱から聞こえる曲」。どんな作品が繰り出すかは会場でのお楽しみ。

問)アートスペース風
電話0470・43・8251



たのくろ里の村 秋の収穫祭会
9月24日(日)10時〜15時
会場・南房総市千倉町川戸地区特設会場


 千倉町川戸地区の有志による団体「たのくろ里の村」が主催する「秋の収穫祭」。メインイベントの「おもしろ案山子コンテスト」には、毎年こりに凝った案山子が登場。昨年は超巨大スペースシャトル案山子も。今年も案山子の概念を超えた力作が期待されます。賞品も豪華で、優勝はコシヒカリ30kg。その他、順位賞、各審査員賞が用意されています。案山子コンテストの他にも、地元サンバチーム「オンダラ・デ・ヤンベーヤ」による演奏(11時)、よさこいソーランのグループ「おんだあら」による演舞(13時)、農産物販売、古代米おにぎり配布、新米つかみ取り、模擬店、遊技コーナーなど、アトラクション満載のイベント。おもしろ案山子、まだまだ募集中。

問)たのくろ里の村(川原)
電話090・5307・1830



その他のイベント
「FREE Jazz Live QUAR TET」
9月23日(土)開場19時30分、開演20時30分
会場・風雲(鴨川市広場)
料金・つまらなかったら0円、よかったら∞円
鴨川初見参のジャズカルテットによるライブ。料金は、ライブを見た後お客さんが決めるシステムです。
問)風雲(杉山)
電話090・8812・7748


「観音巡礼と那古寺ー里見氏と那古寺ー」
9月16日(土)〜11月5日(日)月曜休館
館山市立博物館
料金・高校一般150円/小中学生80円
県指定文化財にも指定されている、那古寺の大規模改修工事に伴い、普段なかなか間近で見ることができない仏像や資料を一堂に展示。今回再調査により、庫裏に保管されていた「観音経」と「孔雀王咒経」が千年以上も前の貴重な資料であることが判明。同資料も展示される予定です。同企画前回内容からの展示替え。
 なお、9月16日(土)には、大阪大谷大学の宇都宮啓吾先生を迎え、新たに時代が特定された二つの写経についての講演会を開催します(14時30分〜)。
問)館山市立博物館
電話0470・23・5212


「おらが房州に民話の花咲かせべぇ」
千葉県の委託事業「民話の広場」の一環として開催。
民話学習会「海の文化〜民話と伝説〜」
9月10日(日)14時〜16時
会場・館山コミュニティセンター
講師・藤かおる先生
民話の語りの会「海女の語りを聞く会」
9月24日(日)14時〜16時
会場・海女小屋(南房総市白浜町)
語り・吉田恵美子さん・宮本玲子さん
お申し込みは下記まで。
問)実行委員長(鈴木ひとみ)
電話0470・28・1998


「トールペイント作品展」
9月30日(土)までの金曜〜日曜
会場・オープンガーデン&カフェ「マイパーク」(北三原郵便局近く)
木製品などに下絵を写して描くクラフト「トールペイント」の作品展を開催中。出展しているのは、会場のオーナーを含む館山市にあるトールペイント教室「ローズガーデン」の生徒たち。ロマンチックで優雅な作品が並びます。
問)マイパーク
電話0470・47・3882


「第三回ギャラリーsfk 水彩画・水墨画教室展」
開催中〜9月25日(月)11時〜16時(火曜・水曜休館)
会場・ギャラリーsfk(三芳地区下滝田)
今年で第3回目となるギャラリーsfkの水彩・水墨画教室展が開催中。さわやかで楽しい水彩・水墨画が展示されています。
問)ギャラリーsfk
電話0470・36・3052


映画「不撓不屈」上映
9月22日(金)14時〜、18時〜
会場・南総文化ホール
料金・一般1800円、高校・大学・60才以上1000円・
    中学生以下500円
「金融腐食列島ー呪縛ー」の高杉良原作、滝田栄、松坂慶子主演の上映作を公開。
問)ルートピクチャーズ
電話03・5468・6272


「鄙の里 ジャンボ・カボチャ・コンテスト」
9月24日(日)10時〜16時30分
会場・道の駅「三芳村」鄙の里
鴨川のジャンボカボチャコンテストに続き、「鄙の里」でもジャンボカボチャコンテストが開催されます。部門が2つに分かれていて、「大きさの部」と「形のできばえの部」それぞれに競い合います。コンテストの他にも、ジャンボカボチャを持ち上げてもらい、その重量を当てる「重さ当てクイズ」(10時〜15時)、館内クッキングスタジオでの「パンプキンケーキ作り」(14時〜)などが行われます。表彰式は16時スタート。いったいどれだけ重いカボチャが、どんな形のカボチャが、賞を取るのでしょうか?なお、ジャンボカボチャの展示は10月1日(日)まで続けられます。
問)道の駅「三芳村」鄙の里
電話0470・36・4116


「第101回鹿野山歩け歩け大会 サルビアウォーク」
9月18日(月・祝)、受付・8時30分〜11時
集合場所・佐貫小学校(JR内房線佐貫町駅から徒歩5分)
参加費・大人600円。小人500円
爽やかな秋風の中、サルビアとコスモスの花がそれぞれ50万株も咲き誇るマザー牧場まで歩けば気分爽快。
問)大会実行委員会
電話0439・37・3211


内浦山県民の森「南房総の旅 ぐるっとハイク」
9月23日(土)9時30分〜14時30分
集合場所・内浦山県民の森
参加費・1000円
様々な樹木、生物を観察しながら、照葉樹林、人工林、里山、見本林を観察してまわります(約17km)。申込み方法など問い合わせは左記。
問)内浦山県民の森管理事務所
電話04・7095・3185


「南房総オーバーナイトウォーク」
9月30日(土)16時〜10月1日(日)9時
集合場所・安房勝山竜島海岸
参加費・10、000円(食事・ホテルでの仮眠・入浴・保険代込み)
内房の海岸で夕日を見送り、外房の海岸まで歩き、朝日を迎えるという、夜を徹して歩くウォーキングイベント。勝山の海岸から南房総を横断している林道を抜け、鴨川の海岸までを歩きます(約34km)。
問)大山千枚田保存会
電話04・7099・9050


風の贈り物 2nd「ソプラノとピアノコンサート〜
4人のアベマリアをあなたに〜」
9月24日(日)14時〜
会場・シェイクスピア・カントリー・パーク
料金・大人2500円(中学生以下無料)
千倉町で音楽教室を開く栗原けい子さんと、ピアニストの魚住幸正さんによるソプラノとピアノのコンサートを開催。演奏曲はモーツァルトやヘンデルなどのほか、「花嫁人形」などの日本歌曲も演奏いたします。
問)シェイクスピア・カントリー・ パーク
電話0470・46・2882



BOOKS
ガン探知犬、水難救助犬の育成で活躍するブリーダー
「セントシュガー犬舎」の佐藤悠二さんが
記した感動の一冊。
「ローズがくれた人生」
「ローズがくれた人生」
佐藤悠二 著
発行・学習研究社
定価・1,500円
 南房総市白浜町でラブラドールの育成に取り組んでいるブリーダー「セントシュガー犬舎」の佐藤悠二さん。最近では、ガン探知犬を育成しテレビ、雑誌などで、大きく取り上げられているので、ご存知の方も多いと思います。TBSテレビの日曜18時30分から放映されている「夢の扉」にも出演したばかり。人間の数十万倍ともいわれる発達した犬の嗅覚を利用し、ガン患者に特有の臭いをかぎ分け、ガン予防や治療の役にたてようというもの。そんな、犬と真剣に向き合い、犬の能力を最大限に引き出すことに限りない情熱を注いできた佐藤さんの半生を綴ったのが「ローズがくれた人生」。
「犬にも性格や才能の違いがある。ローズは、まさに天才的ともいえる驚異の能力を持ったラブラドールだった」。衝撃的な出会いから、厳しい訓練……希有の能力を持ったローズとの感動の日々が綴られています。宮沢書店、松田屋書店、鴨川書店で販売中。

問)セントシュガー犬舎
電話0470・38・2781


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