南房総生活情報誌「クリップ」

No.168

〈掲載日:2006年7月8日〉
特集
総数29基の神輿と9台の山車・屋台が街を練り歩く…
ちくらんまっち
7月8日(土)・9日(日)千倉の夏祭り
あっちこっちで神輿に出会う

18時から22時まで千倉は「お祭り天国」に
 南北に細長い南房総市千倉町。国道410号が町の中心部を貫いています。千倉の夏祭りが行われるのは、その国道沿い。道路の左右には、延々約6kmにわたって提灯が連なり、お祭りムードを盛り上げます。きょう、あすの2日間で神輿15基、子供神輿が14基、山車・屋台9台が繰り出し、祭り一色に染まります。出祭する御輿や屋台の数からいえば南房総最大級の夏祭りが「千倉の夏祭り」。

8日(土)は御輿の勢揃い
 山車、屋台は2日間にわたり繰り出しますが、御輿は初日のみ。お昼前後から、各地区の神社境内から御輿が町内を練り歩きます。16時に、寺庭から川口までの7基の御輿が千倉漁港の広場に勢揃いします。それぞれに趣向をこらした彫刻など豪奢な御輿をじっくり見比べることができます。17時になると御輿のもみ合いを競い、それぞれの地区へ戻っていきます。
 8日(土)は18時から22時までの間、千倉橋そばの交差点から大川交差点までの間が全面通告止めとなり「祭り天国」に。この間を御輿、山車、屋台が縦横に練り歩き、祭りは最高潮に盛り上がります。

9日(日)は夜の山車・屋台
 祭りの2日目は、午前中から山車・屋台が町内を練り歩きます。いたるところで山車・屋台に遭遇。この日のハイライトは19時からの統一行動。千倉郵便局入口近くに、6地区の山車・屋台が並び、祭り囃子を競いあいます。この日も、国道410号は前日同様、18時から22時まで全面交通止めとなり「祭り天国」に。
 老いも若きもはじける、盛り上がる「千倉の夏祭り」。




イベント情報
'06ふれあいコンサート
7月15日(土)18時30分
会場・紫雲寺(白浜・滝口) 会費・2000円(飲物付)
出演・深津純子(フルート)・逆瀬川健二(タブラ)、
   さくらえいじ(サロード)
昨年のライブ。今年も同じメンバーで

 紫雲寺の本堂で行われている恒例のコンサート。今年も、昨年同様異色の組み合わせのトリオが登場します。インドの弦楽器で神秘的な音色のするサロード奏者のさくらえいじさん。それにインドの打楽器で、低音から高音まで変幻自在のサウンドが繰り出すタブラの日本での第一人者でもある逆瀬川健治さん。それぞれ、30年を超えるキャリアを持ち、演奏経験も豊富なインド音楽の演奏者に、南房総ではすっかりおなじみの、ジャズラテンのフルート奏者・深津純子さんがからみ演奏するという趣向のライブです。
 演奏される音楽もお寺にふさわしく、ゆったりと流れるような曲が主に即興で演奏されます。心の奥深くにしみいるようなサウンドです。

問)ステップ
電話0470・22・3744



人形浄瑠璃公演・安房の人形浄瑠璃復活をめざす会
人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門(順礼歌の段)」
芝居「おりん太夫一代記(順礼歌の段)」ほか
7月23日(日)開場・13時30分 開演・14時
会場・鴨川市和泉公会堂 入場無料
 戦後の一時期まで、歌舞伎や浄瑠璃などが地域の伝統芸能として、親から子へと受け継がれて盛んに上演されていました。今も、一部地域で三番叟を演じたり、その名残が残っています。今回のイベントは、人形浄瑠璃の復活をめざして活動している「安房の人形浄瑠璃復活をめざす会」と、一人芝居など演劇に熱心に取り組んでいる小畑治枝さんが主宰する「劇団夢えんぴつ」の共催で開催されるもの。
 人形浄瑠璃の演目は有名な「傾城阿波の鳴門」。相模原市在住の中込功さん、時子さんが人形遣い、語りを小幡治枝さん、三味線を青木良一さんがそれぞれ担当し、演じます。
 また、船形で生まれた小林りんという浄瑠璃三味線語りの生涯を描いた「おりん一代記」(作・演出/小幡治枝)も上演されます。安房浄瑠璃の歴史についての講演、会場の和泉公会堂は鴨川市の文化財に指定されており、和泉地区のはなしも庄司清治区長により行われます。

問)對島郁夫
電話090・2332・1236



この2か月間に描いた山鹿公珠さんの墨絵・布絵を展示
春から初夏の野に咲く草花展
開催中〜7月10日(月)11時〜16時 火・水休館
※13日(木)〜26日(水) 要電話予約
会場・ギャラリーsfk(三芳・下滝田)
ほたるぶくろ

ゆったりと作品を鑑賞できるsfk

 5月上旬にsfkで竹工芸家の松本破風さんの展覧会を開催。花器には野の花を生けるという趣向。その時、このギャラリーのオーナーで水墨画家の山鹿公珠さんは、触発されたように飾られた野の花を墨絵で描き始めました。それから2か月、知人が摘んでくる野の花などを描き続け、その点数は約200点を超えるまでに。「花が細かいものが多く、よく観察しないと描けない…そんな野の花の魅力に取り付かれて」。完成度を追求した絵画ではなく、デッサンのような習作と山鹿さん。今回は、描きためた中から約40点を展示。これからも、季節の野の花を描き続けていきたいと意欲をみせていました。※13日以降は電話で開館時間をご確認ください。

問)sfk(山鹿)
電話0470・36・3052



出口洋作品展「螺旋の記憶」
開催中〜7月12日(水)10時〜18時
会場・アートスペース風(南房総市千倉町大川)
つめた貝をアレンジした作品

 大手自動車メーカーで車のデザイナーとして活躍。その後、南米のコスタリカへ海外青年協力隊員として赴任。その時に彫金に出会い工芸家に転身した異色の経歴を持つ出口洋さん。昨年、館山市の那古海岸に彫金工房「富銀」を開設しました。今回はその頃から創りはじめた、貝と銀細工を組み合わせた意欲作も展示しています。写真のペンダントは工房の近くの那古海岸で拾った「つめた貝」をアレンジした作品。「貝殻には独特の螺旋の美しさがあります。そこで今回はこんなタイトルにしてみました」。期間中はジュエリーの製作実演も行われます。

オリジナルジュエリーの製作や教室の問い合わせは…
彫金工房「富銀」
電話090・7838・4555
e-mail maestro@tomigin.com
URL www.tomigin.com

問)アートスペース風
電話0470・43・8251


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