南房総生活情報誌「クリップ」

No.162

〈掲載日:2006年4月8日〉
新・南房総・紀行1
ローズマリー公園/シェイクスピア・カントリー・パーク
4月23日は何の日?
世界で初めて復元された・ニュープレイス

カフェギャラリーのあるパーマーズファーム

有料エリア
*入場料
大人 800円
中・高生 600円
小学生 400円
 南房総市が誕生してすでに20日。何が変わって、何が変わらなかったか……まだまだよくわからない、というのが多くの市民の心境のようです。住所表記も南房総市富浦町(とみうらちょう)のように、旧町名を残したところと、丸山町のように残さなかったところがあります。
 合併により名称変更になった南房総市シェイクスピア・カントリー・パークは、15年ほど前から「風車とローズマリーの里」をキャッチフレーズにまちづくりをすすめてきた旧丸山町のシンボルともなっていた施設です。平成3年(1991)に町のシンボルマークとロゴタイプが制定され、その年の10月に教会風の建物と西洋庭園のあるローズマリー公園ができあがりました。観光資源に乏しかった丸山町に年間10万人が訪れる施設ができ、大きな話題にもなりました。
 その成功を背景にアグリ・リゾート推進事業の一貫として約2年の歳月をかけて平成9年(1997)4月23日に完成、オープンしたのがシェイクピア・カントリー・パークでした。「すべてのドラマはシェイクピアの焼き直し」といわれるほど、数多くの名作を残した劇作家・ウィリアム・シェイクピアのテーマパークで、往時の建物が忠実に再現された世界的にも貴重な施設です。
 なかでも正面入口にある「ニュープレイス」は、すでにイギリス本国でも焼失しており、旅人の描いた絵をもとに世界で初めて復元されたものです。使われているオークの大木を使った柱などは、イギリス本国から取り寄せたもので、時の経過とともに重厚な味わいを加えています。
 かつて有料だったエリアが、一部無料で開放されています。ぜひ訪れてみてください。パーマーズファームも無料のエリアにあり、紅茶、ハーブティーなどのカフェとギャラリーになっています。
 さて、シェイクスピアの誕生日は1564年4月23日といわれています。1616年4月23日は53年の生涯を閉じた命日。ただし、誕生日は4月26日が正しいとの説が有力です。いずれにしろ4月23日はシェイクスピア記念日です。



●シアターホールのイベント
劇団ファイ・カンパニー公開リハーサル
4月26日(水)〜28日(金) 11時〜15時/料金・通常の入場料のみ
劇団ファイ・カンパニー公演〜初夏の風はファイの香り〜「シャドウボックス」
4月29日(土)30日(日)15時
料金・大人2500円 小人 1800円(4歳〜小学生)

バグパイプ演奏
5月3日(水)10時30分、11時30分、13時30分、14時30分
料金・通常の入場料のみ

鴨川吹奏楽団コンサート
5月4日(木)11時、14時
料金・通常の入場料のみ
宮澤音楽院室内楽の調べ Vol.5 2006年モーツアルト生誕250年によせて
5月5日(金)11時、14時
料金・通常の入場料のみ

問)丸山町振興公社
電話0470・46・2882



南房総のWAKEESHI
若きカウボーイのつくる評判の「モッツァレラ」。
近藤牧場の近藤周平さん(左)と拓也さん

モッツァレラチーズを使った料理。近藤牧場のモッツァレラチーズは、ハーブオイル漬けとプレーンタイプの2種類。常時、富楽里の店舗、ウェブショップで購入できます。
お問い合せは…近藤牧場
TEL0470-58-0654
南房総いいもの屋でも購入可
http://emonoya.m-boso.net/shop/kondo/
 日本酪農発祥の地でもあり酪農は伝統的な産業。そんな南房総の酪農の世界で、新たなチャレンジを試みるWAKEESHI(若い衆)が「道の駅富楽里とみやま」にショップをかまえる近藤牧場の近藤拓也(22)さん。旧富山町川上、伊予ヶ岳の麓にある近藤牧場は、今までに乳牛の品評会で数多くの賞を獲得し、トロフィーやカップが自宅に所狭しと並べられている名門の酪農家です。現在は牛の頭数を減らし、酪農加工品の生産に力を入れるようになっています。
 拓也さんの父親、近藤牧場のご主人・周平(50)さんが、今から3年前の「道の駅富楽里」のオープンとともに、長年趣味で研究してきたアイスクリームの生産、販売を開始。そして、ちょうどそのころ進路選択の時期にあった拓也さんが、酪農を志し本場・北海道のチーズ生産で名を知られた牧場に修行に行く決意をしました。
 朝は牛の世話、昼は牧場内のイタリアンレストラン、午後はチーズ作りと、朝から晩まで酪農漬けの日々を送り、技術を習得。そして修了と共に近藤牧場に新たなる技術を持ち帰ります。そんな拓也さんの作るモッツァレラチーズは「富楽里」を訪れるめざとい食通からも賞賛を集め、現在、周平さんの作るアイスクリームと共に、大手デパートのギフト商品として扱われたり、有名ホテルのパーティー用食材として注文を受けるようにもなっています。
 拓也さんに酪農を継ごうと思った動機を尋ねると、「今まで、けっこうメーワクかけたから」「手伝ったら喜ぶと思って」と今どきな風貌からちょっと意外な発言。また、親と一緒に働くことにも「まったくキュークツじゃない」「友だちと同じ調子で話せる」とのこと。父の周平さんも「チーズは息子じゃないとダメ」「おれがやると固くなったり、固まらなかったりする」と、その技術を認め、互いに信頼を寄せて仕事に取り組んでいます。
 経験を重ね、技術を高めている拓也さんの将来の夢は「自家製の食材を使った料理を出すイタリアンレストランを開くこと」。シャイなはにかみを見せながらも屈託の無い表情で話すWAKEESHIは、南房総の酪農に新しい風を吹かすことでしょう。



南房総の巨木巡りNo.1
上三原の大楠
南房総市下滝田


 樹齢760年、幹回りは12m、樹高32m、30m四方に枝を伸ばしています。別名「山神社のクスノキ」ともいわれるとおり、社のそばにそびえるご神木。昭和10年、千葉県天然記念物に指定されています。いかにも山の中の小学校という、のどかで風情のあった上三原小のあった場所で、子どもたちの守り神のごとくにそびえていたのがこのクスノキでした。小学校が廃校になった後の建物は自然の宿「くすの木」として生まれ変わり、体験学習などの拠点として活用されています。


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