南房総生活情報誌「クリップ」

No.158

〈掲載日:2006年2月11日〉
特集
館山から椿咲く大島へ。伊豆下田へ。
この春、超高速ジェット船就航。
館山から下田まで105分。大島へ50分。


 館山から大島を経由して下田までを結ぶ超高速ジェット船の臨時運航が2月10日から始まりました。「海辺のまちづくり」を推進している館山市が海を利用した新しい交通網にチャレンジするもので、東海汽船の「セブンアイランド」号が毎水曜日を除く毎日、館山・大島・下田間で運航。昨年に引き続く、2回目の超高速ジェット船臨時運航です。
「まずは、海からの来訪者を増やしたい、というのがコンセプト。海のまちの大島や、3月中旬から運航する竹芝からの便などによる、東京・首都圏からの交流人口を増やしたいという願いから始まった事業」とは、推進の母体になっている館山市港湾観光部・海辺のまちづくり推進課。
 運航する東海汽船は「新しい旅行形態をいつも模索しています。そこに、東京湾を活用したルートを開拓するために、自治体の協力もあって今回の運航に結びつきました」。昨年、東京・館山・大島の便を17日間運航し、延べ6600人余りの利用がありました。今年は期間も長いことから1万人の利用を目標にしているそうです。
 今回のルートは、南房総の早春の花畑、大島の椿、伊豆の早咲き桜、と「花のスポット3点セット」。船の旅で春を満喫するという趣向。
 期間限定、館山港から出発する「船の旅」、春を楽しむ、ジェット便です。

※乗船には予約が必要です。既に満席の便もありますので、必ずお問い合わせください。

東京〜館山〜大島便は3月15日から3月31日毎日運航
東京発8時05分、館山着9時20分・館山発9時30分 大島着10時20分
大島発15時40分、館山着16時30分・館山発16時35分、東京着17時50分
詳しくはお電話で。

問)東海汽船予約センター
電話03・5472・9999



便利な高速バス新路線
千葉…富山・富浦・館山・千倉・白浜
2月10日より、1日16便運行開始。


 南房総エリアから東京や横浜へのアクセスに大いに利用されるようになった「高速バス」。道路網の整備がすすみ時間短縮したことや低料金、便数の多さなどがその魅力のようです。2月10日、新たに白浜・館山と千葉を結ぶ高速バスが運行を開始しました。一日16往復、おおよそ1時間ごとに発着し、館山・千葉間は2時間弱とほぼ電車並。千葉市内では県庁、千葉中央駅、千葉駅のほか京葉線に乗り換えられる千葉みなと駅にも停車します。
「船橋、柏、松戸など県北の人たちが新京成や京成線を利用し京成千葉中央駅でこの高速バスに乗り換える新しいルートもできます。この路線が南房総の観光客増大に一役買ってくれたら」とは運行する館山日東バスの担当者さん。
 花シーズンに、なんとか運行開始にこぎつけることができたのだそうで、今後は動向をみて、増便を検討したいとのこと。県都を結ぶ高速バスは、観光活性化への役割も担っているようです。
 料金は千葉まで白浜〜千倉・1800円、館山〜富浦・1500円、富楽里・1300円。子供は半額。

問)館山日東バス本社
電話0470・22・0111



イベント情報
人気急上昇 後藤夫妻のトンボ玉作品を展示
Ushanga Goto展
開催中・2月28日(火)まで 9時〜17時
会場・海猫堂(道の駅ちくら潮風王国内)
「ウシャンガ・ゴト」の後藤浩さん、恵里子さんご夫妻。

透明感のある色彩も魅力のとんぼ玉。
 御宿在住でトンボ玉の制作に取り組んでいる後藤浩さん、恵里子さんご夫妻の工房「ウシャンガ・ゴト」。各地で個展を開催しているので、その作品にふれた方も多いのではないでしょうか。海猫堂では一年ぶりの開催で、トンボ玉のファンも増えているようです。すでに江戸時代から珍重されてきた工芸品で、近年は和風のブームもあってか帯留めの作品にも人気が集まっています。「みなさん、だんだん目がこえてきて、よりオリジナリティのある作品を求めるようになってきました」(後藤浩さん)。そこは、長い間抽象絵画に取り組んできたアーティストとしての後藤さんの本領発揮といったところ。今回の作品展でも、帯留め、根付、アクセサリーなどの粋人をうならせる見事な作品を展示しています。ほかにも、オリジナルデザインのピアス(500円より)、リング(1500円より)と多彩なトンボ玉作品が展示されています。

問)海猫堂
電話0470・43・1039



太田雅典展
開催中〜2月26日(日)まで 11時〜17時 月曜定休
会場・ギャラリー&カフェ シーレ(千倉町瀬戸)
箱のような額に納められた作品。

フィルムを何層も重ねた作品。

 海岸で見つけた大量の素焼きの土器「土錘」や川縁で発見した「へそ石」と呼ばれる岩石といった、南房総に固有の素材を見つけ出し、その素材を用いたインスタレーション作品を発表してきた彫刻家の太田雅典さん。「彫る」ことから脱却したアーティストが今回試みたのは、モノのかたちの面白さにひかれ、独自の目線でひたむきに並べ、あるいは組み合わた作品です。野外など開放的な空間に展示されることが多かったこれまでの作品とは異なり、その多くは箱の中に格納されたオブジェ。並べられているのはごくごく身近な素材なのですが、整列し、配列されると、不思議なエネルギーが充填されたかのよう。新たな生命を吹き込まれ、再生したものたち。じっくり眺めれば、そこに永劫の時が漂っているかのようです。

問)シーレ
電話0470・44・4893



60日間毎日続けられている修法
高徳院「聖天様のみそぎ」
3月14日(火)〜4月16日(日)11時〜17時
会場・シーレ(千倉町瀬戸) 月曜定休
大願成就のため一心にみそぎをする星住職

 千倉町川口にある高徳院は4間四方ほどの小さな本堂をかまえるお寺です。住職の星孝芳さんは、京都で修行を積み、生まれ育った寺にUターン。持ち前の行動力と、27才という若さで寺の再興を願い様々なチャレンジを続けています。
 その一つが今年の元旦より毎日続けられている聖天法「聖天様のみそぎ」。観音に救済されたと伝えられる聖天にまつわる修法で、千八十の願い事が集まるまで続けられる習わしなのだそうです。参詣者が願いごとを書き記した人型の紙を水桶に入れとかし、その水をかぶりみそぎをします。大太鼓を打ち鳴らし、読経する姿は、見る者を圧倒する迫力があります。
 「20分ほどのみそぎの間、一心にお願いするのもの心の糧になり、やすらぎにつながるのではないかと思います。気軽にお越しいただき、願いごとを寄せていただければ」と星さん。2月末まで、毎日午前10時30分から11時30分の間に行われています。寺では花茶の接待なども行われています。

問)高徳院事務局
電話0470・43・1010



千倉・丸山で花のイベント。巨大ディスプレイがお出迎え。
南総ファーマーズフェスタ
2月4日(土)〜12日(日)9時〜17時 最終日は15時まで
会場・道の駅ちくら 潮風王国(千倉町千田海岸)
 「波」というタイトルで、大小の波が打ち寄せる様をイメージしたの巨大な花のディスプレイが登場。約5万本の花を飾り付けた力作です。11日は酪農デーで、ヒツジ、子牛、ウサギと遊べる動物ふれあい広場、乳牛も運びこまれての搾乳体験(11時〜12時)、バター作り体験(12時〜13時・受付10時より先着20名)。11日、12日は11時から14時、たのくろ里の村のメンバーが協力して「餅つき」も実施されます。主催・南総シード

問)潮風王国
電話0470・43・1811



花につつまれ花に染まる9日間「花空間」
2月4日(土)〜12日(日)9時〜17時 最終日は15時まで
会場・シェイクスピア・カントリー・パーク

 こちらも丸山町内の農業関係者が中心になり、巨大な花のディスプレイが中庭とシアターホールに飾り付けられています。約3万本の花が使われています。高さ4メートルほどの花のタワーが並んだデザイン。通常の入場料(大人800円、中・高生600円、小学生400円)がかかります。

問)丸山町シェイクスピア・カントリー・パーク
電話0470・46・2882


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